全曲集 春蝉

小林幸子( こばやしさちこ ) 全曲集 春蝉歌詞
1.おもいで酒

作詞:高田直和
作曲:梅谷忠洋

無理して飲んじゃ いけないと
肩をやさしく 抱きよせた
あの人 どうしているかしら
噂をきけば あいたくて
おもいで酒に 酔うばかり

ボトルに別れた 日を書いて
そっと涙の 小指かむ
あの人 どうしているかしら
出船の汽笛 ききながら
おもいで酒に 酔うばかり

いつかは忘れる 人なのに
飲めば未練が またつのる
あの人 どうしているかしら
くらしも荒れた このごろは
おもいで酒に 酔うばかり


2.とまり木

作詞:たきのえいじ
作曲:たきのえいじ

そぼふる雨なら 防げるけれど
冷たい心は 隠せない
やせた女の とまり木に
背中をむけた にくい人
すがって行きたい あなたの後を

お酒でごまかす このさみしさを
つまびく夜風が 目にしみる
枯れた女の とまり木を
せめても一度 抱きしめて
ひとりじゃさみしい 眠れない

離れて暮らせば 他人と同じ
しあわせこぼした 身が悲し
よわい女の とまり木を
あなたその手で 包んでよ
他にはなんにも 欲しくない


3.もしかしてPart2

小林幸子&美樹克彦
作詞:榊みちこ
作曲:美樹克彦

(女)もしかしてもしかして 私の他にも誰か
(女)いい女がいるのなら
(女)帰っていいのよ かまわずに
(男)もしかしてもしかして お前のすねてる訳が
(男)さっきの電話のせいならば
(男)バカだな 仕事の相手だよ
(女)ねえ貴方 好きだからこそなおさら
(女)私いじわるをしてしまう
(男)子供みたいにわがままいえる
(男)お前がとても 可愛いい
(男)店を出て
(女)ねえ歩きましょう
(男女)ふたりの行く先はひとつ

(女)なにげなくなにげなく
(女)さそわれてしまうなんて
(女)お酒に酔ったせいかしら
(女)それとも貴方がなれてるの
(男)こんなにもこんなにも
(男)ひかれた女はいない
(男)遊びで別れるつもりなら
(男)つれてはこないさ この部屋に
(女)ねえ貴方 素直に信じていいのね
(女)私泣き虫になりそうよ
(男)いつもみたいに笑ってごらん
(男)お前の笑顔が好きだよ
(男)外は雨
(女)もう帰れない
(男女)ふたりは今夜からひとつ

(女)ねえ貴方 瞳のきれいな男に
(女)私ふられたことがあるの
(男)そんな小さな昔の傷は
(男)きれいに忘れてしまえよ
(男)外は雨
(女)もう帰らない
(男女)ふたりは今夜からひとつ


4.雪椿

作詞:星野哲郎
作曲:遠藤実

やさしさと かいしょのなさが
裏と表に ついている
そんな男に 惚れたのだから
私がその分 がんばりますと
背(せな)をかがめて 微笑み返す
花は越後の 花は越後の
雪椿

夢にみた 乙女の頃の
玉の輿には 遠いけど
まるで苦労を 楽しむように
寝顔を誰にも 見せないあなた
雪の谷間に 紅さす母の
愛は越後の 愛は越後の
雪椿

つらくても がまんをすれば
きっと来ますよ 春の日が
命なげすて 育ててくれた
あなたの口癖 あなたの涙
子供ごころに 香りを残す
花は越後の 花は越後の
雪椿


5.女の円舞曲

作詞:六本木まこと
作曲:山崎稔

好かれた男は ひとりだけ
好いた女が 切なくふたり
三つに割れない 幸せを
無理と知りつつ 望んだの
ああ 悲しい三拍子
あなたと私と もうひとり
夢と嘘とを お酒に浮かべ
ひとりで歌う なみだ歌
ああ 悲しい三拍子
女の円舞曲

昨日のあなたは 本気でも
今日のあなたは よその人
明日さめると 知りながら
夢の続きを 見ていたい
ああ 悲しい三拍子
あなたと私と もうひとり
夢で占う はかない恋を
涙で歌う わかれ歌
ああ 悲しい三拍子
女の円舞曲

ああ 悲しい三拍子
あなたと私と もうひとり
届かぬ想い 抱きしめながら
ひとりで踊る 恋歌を
ああ 悲しい三拍子
女の円舞曲

ああ 悲しい三拍子
女の円舞曲


6.福寿草

作詞:星野哲郎
作曲:遠藤実

やさしさに 負けてはだめよ
花のある 男でなけりゃ
ゆるしませんよと 叱ってみても
ごめんなさいと 肩ふるわせる
娘の恋に 泣き負けて
淋しくうなづく その母の
心の色は 心の色は福寿草

おまえより 遠くが見える
母の目を 信じなさいと
さとしてみても いまさら遅い
死んでもいいと 唇むすぶ
娘の愛に ほだされて
ほろりとこぼれる その母の
涙の色は 涙の色は福寿草

辛らければ 戻っておいで
がまんなど しなくていいと
見送る母に 手を振りながら
ごめんなさいと 瞼をぬらす
娘の頬に 若き日の
自分をみつける その母の
吐息の色は 吐息の色は福寿草


7.約束

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

母の手にすがり乍ら 歩いたあの道を
いつか私も同じように 歩きたいと思ってた
思い出はセピア色に いつも坂の途中
大きな樟の枝の向こう 遠く海が見えた

道ばたの名もないは花 あなたに見えますか
ある時母は振り向いて 約束しょうと云った
それぞれに人は誰も 自分の色で咲く
いつか必ずしあわせに咲くと 約束してね

悲しみは棘に変わってく
甘えたら色は褪せてゆく
思いどおりには 生きられないけれど
一生懸命咲いてね

あなたの背中はいつも とてもあたたかだった
どんな時でも私を 信じてくれた
憶えています必ず 約束は守ります
あの人と二人きっと 笑顔で咲きます


8.母ひとり

作詞:荒木とよひさ
作曲:三木たかし

苦労した 母の手のひら
我が子らの 為だけに生きて
倖せと聞けば 倖せだよと
小さく うなずく 微笑(ほほえみ)
いつまでも いつまでも 母ひとり
いつまでも いつまでも 母ひとり

髪を梳(す)く 指の細さよ
愛おしく こみあげる涙
長生きをしてね 杖をついても
想い出 訪ねて 歩こう
いつまでも いつまでも 母ひとり
いつまでも いつまでも 母ひとり

アルバムの 若き写真を
自慢する あどけない姿
人生はいいよ 楽しかったと
遠くを見つめる 横顔
いつまでも いつまでも 母ひとり
いつまでも いつまでも 母ひとり

いつまでも いつまでも 母ひとり
いつまでも いつまでも 母ひとり


9.越後情話

作詞:荒木とよひさ
作曲:弦哲也

数え七歳(ななつ)で 唄って泣いた
親にはぐれた 角兵獅子
酔えば泪の 泪の酒か
旅の夜風に 汽車の音が
越後 筒石 親不知

女ひとりの 浮草ぐらし
夢は都の 花舞台
恋も知らずの 知らずの千鳥
白い化粧の 悲しさよ
越後 深雪 柏崎

桴(ばち)を右手に 太棹(ふとざお)抱けば
芸が助ける 身の辛さ
春はいつ来る いつ来る春は
木綿絣に 雪が舞う
越後 荒海 佐渡ヶ島


10.幸せ

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

夢なら醒める ああいつかは醒める
見なけりゃよかったのにと言われても
それでも夢が 醒めるまでのあいだ
見てたことを幸せと呼びたいわ
あなたの町が 窓の向こうで
星のように遠ざかる電車で思います
幸せになる 道には二つある
一つめは願いごとうまく叶うこと
幸せになる 道には二つある
もう一つは願いなんか捨ててしまうこと
せんないね せんないね
どちらもぜいたくね
せんないね せんないね
これからどうしよう
幸せになりたいね

旅の途中の ああ雪降る駅で
なぜ降りてしまったのかわからない
あなたは来ない 追いかけては来ない
当たり前ねと小さく笑います
急ぎ足では 遠ざかれない
雪の粒より小さな夢をまだ見てるわ
幸せになる 道には二つある
一つめは願いごとうまく叶うこと
幸せになる 道には二つある
もう一つは願いなんか捨ててしまうこと
せんないね せんないね
どちらもぜいたくね
せんないね せんないね
これからどうしよう
幸せになりたいね

幸せになる 道には二つある
一つめは願いごとうまく叶うこと
幸せになる 道には二つある
もう一つは願いなんか捨ててしまうこと
せんないね せんないね
せんないね せんないね
幸せになりたいね


11.雨月(つき)伝説


12.やんちゃ酒(セリフ入り)


13.泣かせ雨

作詞:麻こよみ
作曲:水森英夫

あなたの心に 誰かいる
気づいた時には 遅すぎて
窓にしとしと そぼ降る雨よ
頬に時計の 跡つけて
酔ってうたた寝 夜の中

二ヶ月(ふたつき)泣いても まだ泣ける
痩(や)せた心に 酒を注ぐ
薄い灯りに とまり木酒場
どうせ朝には 覚(さ)めるのに
恋に未練の ひとり酒

つかんだつもりの 幸せが
指の空(す)き間(ま)に こぼれ散る
にじむ涙よ そぼ降る雨よ
酒でなだめる 胸の傷
揺れて淋しい ほつれ髪


14.流氷哀歌

作詞:麻こよみ
作曲:船村徹

流氷みたいに 流されて
いつしか居着いた 北の果て
どこで生きても 同(おんな)じと
煙草を吹かせば すきま風
霙(みぞれ)の夜は 客もなく
薬缶(やかん)がシュルシュルシュル 鳴るばかり

寝床で囁く 優しさを
本気にするのは あほう鳥
騙(だま)し騙(だま)され 泣かされて
気がつきゃやっぱり 一人きり
それでもぬくもり 恋しくて
素肌がチリチリチリ 泣くばかり

小銭を貯めてる 酒の瓶
何(なん)にもあてなど ないけれど
ひとり飲みほす 燗冷まし
苦さが躰に しみて行く
故郷なんかにゃ 帰らない
流氷ギシギシギシ 鳴るばかり


15.夢の涯て~子午線の夢~


16.雪泣夜(SEセリフ入り)


17.誰かがそばにいる


18.Ribbon

作詞:荒木とよひさ
作曲:都志見隆

青空の 匂いをつけた
あの人は 名うての 遊び上手と
解ってた つもりで惚れて
半年のうかれ草 枯らしただけさ
綺麗だなんて 歯の浮く台詞(ことば)
三文芝居の 洒落にもならない
あんな野郎(おとこ)なんか どこにもいるよ
ひと山幾らの 林檎と同じ
あんな野郎 (おとこ)なんか 小箱に積めて
贈ってあげるよ リボンをつけて

優しさを 巧(たく)みに使い
この恋が最後だと 本気にさせて
心まで 裸になれば
ふた股の罰(ばち)あたり どこでも行(ゆ)きな
仔猫みたいに 鈴までつけて
飼い慣らされたら 愚痴にもならない
あんな野郎(おとこ)なんか 掃くほどいるさ
くしゃみと一緒に 飛ばしてやるよ
あんな野郎(おとこ)なんか カラスの餌に
包んであげるよ リボンをつけて

あんな野郎(おとこ)なんか どこにもいるよ
ひと山幾らの 林檎と同じ
あんな野郎(おとこ)なんか 小箱に積めて
送ってあげるよ リボンをつけて


19.孔雀(アルバム用)


20.春蝉

作詞:星野哲郎
作曲:遠藤実

人の心は 変るというが
いいえ逢うたび 好きになる
小枝だきしめ 啼く春蝉の
声を窓辺で ききながら
わかる気がする 忍び宿

添えぬさだめと あきらめながら
人を恋する 身のつらさ
はなればなれに 電車に乗って
あなたくるかと 待ちわびる
宿の時計のおそいこと

思い叶わぬ 恋なら熱く
いのち燃やして 終わりたい
逢えば一夜で 別れにゃならぬ
恋を恨んで ちぎり灯の
かげで小夜着(さよぎ)の 帯が泣く